地盤調査

地盤調査も併せて行うことで、地盤と建物との共振可能性を調べることができます。
敷地内には、2つのセンサーを設置し、表面波を測定します。 表面波は地震波の一種で、レイリー波とも言われています。 レイリー波は、起震機「人工震源」によって、地表面に上下振動を与えることにより地中を水平方向に伝播していきます。地表面に設置された2個の検出器で、波の伝わる速さ「表面波速度」を求めて地層毎の「支持カ」を推定することや、圧密降伏応力の相関式を用いることで地層毎の「沈下量」を推定することが出来ます。

地盤と建物のもっとも揺れやすい周波数をあらわした図です。 地盤と建物のもっとも揺れやすい周波数が近いと、地震時に共振現象により建物が大きく揺れやすくなります。(共振可能性)共振のおそれがある場合、耐震改修の必要性がより高いと考えられます。

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固い地盤なら安心というわけではありません

地盤は、【硬くさえすれば良し】という考え方があるようですが、直下型地震に備える為には、かえって危険を呼び起こす事例が起きました。
地盤改良や杭工法などで強い地盤にした場合、下図のように岩盤からの突き上げがそのまま建物に直撃します。その結果新潟県中越地震では、地震の突き上げで柱が折れたり、跳ね上げられた建物が杭や基礎の上に落ちて大きな被害が発生しました。
そこで地盤調査による正確なデータの裏づけが無いと過度の地盤補強となってしまいます。
尾上組では表面波探査機[G0-21]で実際に模擬地震(振動)を起こし、正確な数値にて支持カを計測する事ができます。このデータを基に地盤対策を施せば、業者の方や施主様も大きな安心を添える事ができます。

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共振

昔々…力自慢の大男が怪力を見せつけようと、村一番のお寺の大鐘に挑み、ぶつかっては見たものの、押しても引いても動かない。それを見ていた子供に「それじゃあムリ」と笑われ、大男は「じゃあやってみろ」と退散。その子供は、大男がぶつかったわずかな揺れを利用。それと同じ方向に指先で大鐘を「チョン」。最初は止まって見えていた鐘が何度も突っつき続けると少しずつ振れ出す。
しばらくするとうなりを上げて大きく振れはじめた。
この子供は共振作用を知っていた!?「知恵」が「力」を負かした昔話。
【共振】 振動体にその固有振動数と等しい振動を外部から加えたとき、非常に大きい振幅で振動する現象。特に電気的・機械的振動の場合にいい、音の場合は共鳴ということが多い。