まだまだ寒い日が続いていますが、今年の寒気は、ひつこいですね。
この前、姫路町家再生塾の見学会に縁あって行ってきました。
当日は、京都で町家を再生している大工さんと左官屋さんも御一緒できることになりました。
京都は、町家再生の本場。かなり工事がでるそうで、経験も豊富で、大きな刺激を受けました。
大工さんは、僕と同世代(30代半ば)でしたが、知識も豊富で、またどこかで一緒できたらいいのに・・
網干の古民家で感じた事ですが、やはり伝統建築は、夏向きに造られているなーーという事です。
写真は、縁側の欄間なんですが、完全に空いています。
風はもちろん、太陽の光、時には雨もはいってくるでしょうか?
現在の在来工法は高気密住宅で、隙間ひとつ許されませんが、昔は換気などしなくても
空気の入れ替わりは自然に行われていましたね。
でもちょっと、寒いかも? それよりも、彫刻の美しさに見入っていました。
この写真で注目してほしいところは、屋根の一番上のアンテナが乗っているところ。
この下には、炊事場があり、昔は火を起こしてご飯を作っていたのでその煙の抜ける道です。
温い空気は、上昇しますので、自然とその隙間から抜け、換気されます。
そして室内の天井はすすで真っ黒になりますが、防虫効果を発揮します。
出るばかりではなく時には、雪がひらひらと入ってくるそうです。
これを風情と見る、そんな心のゆとりが必要です。
やはり、冬には、厳しいでしょうか?
でも、昔の家は、非常によく考えられていて、壁は少なく襖で間仕切られ、襖を外すと
大きなワンルームで、いろんな使い方が出来ます。
また両端の掃出し窓を開けますと生きよい良く風が通り抜け、夏は、快適でしょう。
いろんなことを感じますが、伝統的なものを守りつつ、現代に合わせながら、家を建てていく
そのためには、この様な見学会・勉強会に積極的に参加して、勉強していこうと思います。