伝統の弁柄を塗り直しました。

古民家の木材保護として古くから弁柄が塗られてきました。

とは言いつつも、現在では、めっきり見かけなくなりましたが、

ひょんなことで弁柄の塗り直しの依頼がありました。

僕も、弁柄を手にするのは正直初めてでしたが、顔料の造り方にも、

塗る人によってさまざまで塗るヶ所や色

これといって、決りは無いようで、僕なりの調合でネタを作ってみました。

 

201506041651

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弁柄は、錆を精製したもののようで、

まったくの自然素材です。

それはそうですよね。ずーと昔から塗られて

きた物なのですから。

混ぜる物によっては、水を弾いたり

虫よけになったり、先人たちは、よくこんな

ものを考えたものです。

 

 

 

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築80年というとこかな?

玄関廻りで軒が深かったので、激しく傷んでは

なかったですが、塗り直しすることでまた保護

されます。

今回は、外部ということで、植物油を

混ぜました。

せっかくの自然素材(弁柄)ですので混ぜる

のも自然のもので・・・・

当然のこと。

 

 

 

 

この民家は、非常にしっかりした造り(構造)で中をぐるっと見させていただきましたが、僕が目指す

木組みがふんだんに盛り込まれていました。家の方は、あと20年(築100年)もたせたい。

と言っていましたが、500年でもへっちゃらです。  これは、しっかりメンテナンスしてあげれば、

大げさな話ではありません。

 

玄関を入ると、大きな土間があり、おなじみの貫構法が、浮き出た壁。

 

201506221731

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漆喰に、弁柄を混ぜたそうでした。

築80年とは思わせないな演出で客人をおもてなし。

住人のセンスにあっぱれでした。

見習わなければ・・・・・

 

これをきっかけに、今手がけているリフォームにも弁柄を施しました。

次回、アップ致します。

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