先日、古民家再生の調査に行きました。
100坪をはるかに超える大邸宅でした。
築130~150年といった所でしょう。
骨組み自体はまだまだ健在。ずしっとした感じで、大きな大黒柱(八寸角)があり、中二階(物置)
の典型的な古民家。
下屋廻りの屋根が、朽ち果てておりましたが、15年ほど空き家だったことを考えると想定できます。
中庭から、木が伸びて屋根を押し潰していましたが、これも植物の生命力の強さですよね。
空き家にしている間に、がんばっちゃったのか?
屋根が落ちてますが、お風呂です。
昔は、ユニットバスなどないので木のお風呂
僕も、小さい頃は、もっと古い五右衛門風呂
に入っていました。
大きな大黒柱に胴差し・差し鴨居が突き刺さり
伝統構法が成り立ちます。
建具間仕切りで、壁はほとんどありませんので
これが効いてくるんです。
今は、通常壁量計算などでいくため、壁の量
が少なければ、建築確認を下すのが大変ですが
この様な築100年を超える民家が現存するんです。
壁などなくても、しっかりとした木組みで、大工の魂を吹き込めば何の問題もないのに・・・・
役所の審査には、ため息ですよ。まったく。
流行の省エネ住宅に補助する位なら古いものにならって、伝統構法の普及に助成してほしいものです。
硝子に、富士が刻まれています。
何とも言えないいいアジが出ています。
もちろん手造りです。
今これを求めるといったいいかほどの価値
になるか?
新しいものを開発することも大事ですが、古いものに習うこともそれ以上に大事ではないでしょうか?
この古民家が今後どう生き残っていくのか見守りたいものです。