祝 上棟

                   祝 上棟

秋晴れの吉日に棟上げ(上棟式)が、とりおこなわれました。

どんな、棟上げでも、毎回、緊張・冷や汗の連続です。

3か月間、みっちりと刻み(構造材の加工)をして、その日を迎えるわけですが、ミスなく、すべての

部材が収まるまでは安心できません。

伝統構法建築の仕口は何百もあり、そのすべてが意味を持ちます。その一つ一つが耐力を分け合って

受け持ちます。

毎回、より複雑になって、組みにくさも、いままでで、一番でした。

墨付け段階では、想像できなかったことも、いくつか出てきて次回の課題になります。

毎回、これで良しと、棟上げに挑むのですが、伝統構法は奥深いです。ゆえに、面白いです。

石場立

伝統構法

足固め

大きな梁

大黒柱

大きな梁

楔

木組み

上棟

ウール 自然素材

上棟

なんとか、晴れの続いている間に大屋根の雨仕舞が出来ました。

今回、初めて採用したのが、施主さん希望の断熱材(ウール)です。

今まで、ウレタン(45ミリ)を使ってきましたが、より自然素材にとの思いですね。

工業製品を多用し資源の無駄使いが当たり前?の時代に我々は、さからっていかなくてはいけない。

伝統を守るとは、こういうことも、当然のことではないか?と考えております。

伝統構法を理解し、大きな財産である家を施主さんと共に建築できることに感謝いたします。

興味のある方は、ご案内致します。   TEL 090-2351-5465  四代目 尾上まで。

完成見学会を開催します。

4月に棟上げされた高砂の家

礎石の上にポンと載っている伝統構法建築です。

木と土で仕上げられ正真正銘の自然素材のみで建てられています。

 

201501311701

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201505091124

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201505051546

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201505101002

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201505151142

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201505281744

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201506111637

201506111637

 

木組みにより構築し土壁を塗り上げる。

つい30年ほど前までは、ごく当たり前に

されていた構法です。自然素材を多用する

ことで、健康で長寿命な建築です。

古き良き日本の伝統建築を受け継ぐことが

尾上組の使命と捉え、ゆるぎない信念で

取り組んでおります。

 

 

 

四季のある美しい日本に住まうには、この伝統構法建築は、最適です。

見学・体験してみて下さい。

 

駐車場が少ないので、希望される方は、ご連絡ください。

TEL 090-2352-5465   四代目  尾上までお願いします。

 

手鉋で仕上げ

秋晴れがつずき間もなく尾上組農業部も稲刈りスタートです。

もうすでに、乾燥を委託されて乾燥機は稼働していますが・・・

 

 

豊作

 

 

尾上組農業倉庫での、年に一度の稼働期

 

 

無添加

今年は、取れ高が悪いかも・・・

 

大型のライスセンターなどでは、他人と

混ざってしまうため、個人米の乾燥を

承っております。  安心安全米・・・

 

 

 

 

 

こごめ

右  籾摺り後の米

 

左  籾摺り中にコゴメとして吐き出した米

 

今年はコゴメが多そう?

 

 

 

 

そんな中、本業では玄関式台の加工。

いままでは、よくサンドペーパー仕上をしておりましたが、大工友達からの刺激もあり手鉋仕上げ中

サンドペーパーに比べ、肌さわりがよく艶があります。

仕事としては、難しくなりますがこれからは手鉋仕上げを増やしていこうと思っています。

そのための、鉋の知識を収集中です。  まずは、砥石を探しに行こうと思いましたら、10月14日

は、砥石の日とのことで、京都で砥石イベントあり  そうだ。京都へ行こう!!!

 

 

 

超仕上げ

 

 

 

 

式台

 

 

 

 

今の段階では、この程度です。まだまだへたくそです。

削って・・  削って・・・  削って・・・・  削りまくらなければ・・・・

 

 

 

 

 

置き屋根の効果、実験

世間は、シルバーウイークで、連休中の方が大半でしょうか?

職人社会では、大体が、日曜日のみの休みで、中には休みを取らない職人さんもちらほら。

僕も来週は、大工友達の建前応援行く予定になっています。

 

涼しくなってきたので、置き屋根の断熱実験を終え、集計をやっていこうと思います。

置き屋根というのは、屋根瓦の下に大きな通気層があり、その通気層で瓦から伝わってくる

熱を自然の風によって吹き飛ばすという原理です。

試験体を三つ並べ真夏の間、室内温度を一日三回計測していました。

試験体①   置き屋根(通気層20㎝)

試験体②   ウレタン断熱(40㎜尾上組の標準)

試験体③   グラスウール(70mm三枚重ね)

 

結果としては、①・・②・・③の順でした。

置き屋根の圧勝。

真夏の、かんかん照りの日は最高で6度の差がありました。

この置き屋根は古くから蔵に採用されていますが実に単純で、効率が良い。

先人の知恵に感動いたしました。

いつか、この置き屋根を採用したいものです。

しかも、温度差による蒸れの心配もありません。

よく屋根裏で湿気が発生して野地板が激しく傷んでしまう現象が起きます。

現代支流の構造用合板などは接着剤で圧着していますので、湿気により接着剤がはがれ

ぼそぼそになっているんです。しかし、そんなことは住み手にはわからず、知らない間に屋根は

ボロボロです。  ほとんどの人は、きずきません。

また気密性を高めることで外壁にもこの作用が起きていないか心配です。

その点、自然素材100%で仕上げる伝統構法はその心配は無く健康そのもの・・・

木と土の家で調湿効果絶大。   まぎれのない健康住宅。

プラスこの置き屋根。

すばらしい。 ことあるごとに先人大工に驚かされてしまいます。

 

 

 

緑化

 

あの暑い夏もようやく終わり、朝晩のすがすがしさを実感しています。

年々、暑くなっているように感じますが、地球温暖化への対策としては、何が有効なのでしょうか?

家を建てる際には、断熱(特に暑さ対策)の事を十分に配慮しますが、そもそも、外気が異常なく

過ごせたら、断熱問題など、出てこないのでは?

地球温暖化の原因の一つとして、地面の舗装があげられますよね。

車社会になり、道路は、ほとんどアスファルト舗装になって走りやすくなっています。

便利になると、何らかの障害が出てきます。それが、ここで言うアスフアルト化による路面温度の上昇

それだけでなく、最近の大雨による洪水にもつながります。

雨の量が限界を超えると行き場を失い氾濫します。

 

僕の近所の墓地の駐車場なんですが最近、芝生を張りました。

ゴルフ場みたいになっていますが駐車スペースです。

見た目にも涼しく、緑を見ていると私は癒し効果があるのでは?と感じています。

自然を想像したときに出てくる色ではないでしょうか?

アスフアルト舗装の上だと、犬もかわいそうなのでここに良くつれてくるのですが、まあ―嬉しそうに

走り回ります。

 

 

自然

 

 

 

何度か挑戦しましたが、カメラになかなか収まりませんでした。このチビの元気、なしです。

 

この様な、緑化によって、いくらかの温暖化の対策になるんでしょうね。

 

 

日本庭園

 

 

 

庭にも温暖化対策になる、コケ。

癒されますね~。  個人的に緑大好きです。

 

 

 

 

大工の古道具

刻み加工に突入しました。

最近、FBを始めたんですが、FBからの刺激的な投稿がおもしろすぎます。

特に同業者の投稿。

僕も最初は、使っていましたが、それは全く使えてなかったことにきずかされ、恥ずかしいばかりです。

というのも、若手の大工の中でも古い道具を駆使し現在も刻み加工をしているんです。

僕の場合は荒取りだったのだが、彼らはそれを意匠として表しにしていました。

 

 

大工道具

 

 

 

この道具で木をはつります。

ちょんなと呼びます。

 

 

 

 

 

伝統構法

 

 

挑戦しましたが、なかなかうまくいかず

身の危険を感じたので、いつもどうりの

道具(鑿と鉋)でやっちゃいました。

 

 

 

 

 

そのほかに、鉞(マサカリ)で製材する者も存在しています。

鉞とは、あの金太郎が担いでいた斧です。その鉞で材木を製材してしまいます。

 

 

身の丈で、仕事しま~す・・・

 

 

古民家再生調査

先日、古民家再生の調査に行きました。

100坪をはるかに超える大邸宅でした。

築130~150年といった所でしょう。

骨組み自体はまだまだ健在。ずしっとした感じで、大きな大黒柱(八寸角)があり、中二階(物置)

の典型的な古民家。

下屋廻りの屋根が、朽ち果てておりましたが、15年ほど空き家だったことを考えると想定できます。

 

 

古民家

 

 

中庭から、木が伸びて屋根を押し潰していましたが、これも植物の生命力の強さですよね。

空き家にしている間に、がんばっちゃったのか?

 

古民家再生

 

屋根が落ちてますが、お風呂です。

昔は、ユニットバスなどないので木のお風呂

 

僕も、小さい頃は、もっと古い五右衛門風呂

に入っていました。

 

 

 

古民家

大きな大黒柱に胴差し・差し鴨居が突き刺さり

伝統構法が成り立ちます。

建具間仕切りで、壁はほとんどありませんので

これが効いてくるんです。

今は、通常壁量計算などでいくため、壁の量

が少なければ、建築確認を下すのが大変ですが

この様な築100年を超える民家が現存するんです。

 

 

壁などなくても、しっかりとした木組みで、大工の魂を吹き込めば何の問題もないのに・・・・

役所の審査には、ため息ですよ。まったく。

流行の省エネ住宅に補助する位なら古いものにならって、伝統構法の普及に助成してほしいものです。

 

 

貴重なガラス

 

硝子に、富士が刻まれています。

何とも言えないいいアジが出ています。

もちろん手造りです。

 

今これを求めるといったいいかほどの価値

になるか?

 

 

 

 

新しいものを開発することも大事ですが、古いものに習うこともそれ以上に大事ではないでしょうか?

この古民家が今後どう生き残っていくのか見守りたいものです。

 

 

秋の知らせ?

随分と、過ごしやすくなってきました。

尾上組での米つくりも、収穫を待つのみとなりました。

代掻き・田植えを終え、間もなく黄金の穂が垂れます。

無農薬と言うだけの、値打ちですが・・・

 

 

無農薬

 

 

 

 

日本の若者の米離れもあり、農家さんは危機的な状況で、米値も採算の取れない程です。

僕は、よく、個人で米つくりをしている人に、なんで損をしてまで米を作るか聞きます。

いまは、結構、農業法人などが増え、農業で採算が取れるようになったのかもしれませんが

田舎の、個人農家(兼業)は、仕事の空き(週末など)で耕作されています。

ただ、やはり機械に頼ることが多い今日ですので、機械代などの事を考えると、到底

採算は、取れません。なにしろ大変です。勝手に草は伸びますし・・・

赤字覚悟で、お米を作っている状況です。

 

しかし、そんな人から帰ってくる返答は、みんな、「安心だから・作る楽しみだよ」 こんな答えです。

先祖代々、受け渡されてきた農地でありますし、なかなか手放せないのが現状でもあるでしょうか?

いま日本人が欲しているのはこの「安心」ではないでしょうか?

 

安心=心の豊かさ と仮定すると・・・

 

僕はいつも思うのですが、大きなスケールで考えて

日本の農業・漁業・林業がもっと活性することで日本人の豊かさが取り戻せはしないかな?

せちがない世の中になって、些細なことで人が傷付けあうニュースが毎日のように起こっている

のはなぜでしょうか?

 

日本人が持っていた心の豊かさが、減ってきてしまったせいではないでしょうか?

それは四季のある日本が持っている自然の豊かさを実感することで解消できないのかな?

山に入って、深呼吸したことを思い出してください。何ともすがすがしい気持ちになりませんでしたか?

川の音を、目と耳で感じられたとき、何とも言えない、心が洗われたような感覚になりませんでしたか?

自然は、心を豊かにする力を持っています。

忙しい毎日の中ですが、自然なものに触れてほしいと、いつも思います。

 

そんな思いもあり、「築」 も立上げの原因になっています。

ぼくたち、それを提供できる者が、率先して、自然素材の良さを伝えることを実践しなくてはいけません。

 

 

無農薬

 

 

 

台風の暴風にも耐えながら、頑張っています、大きく実れ・・・

兵庫伝統構法の会 築 を立ち上げました

兵庫で活躍する若手伝統大工を中心とした集団 「築」 きずきが誕生しました。

在来工法が9割以上を占める中、伝統構法を未来へ繋ぐべく集結しました。

最初に、 築 のPR事業として、姫路ドリームフェスタ2015に、出展しました。

大勢の方に、来訪いただきありがとうございました。

 

 

伝統構法

 

 

 

 

伝統構法

 

 

 

木造の可能性を証明すべくパイプテントならぬ、木製の簡易テント。

もちろん、釘などは使用せず木と木の組み合わせのみの構造です。

現場で組み上げて、またばらして保管できます。

よしずをかけて何とも風情のある日除けではないでしょうか?

われわれ 築 は、本物の日本建築を追求することをここに宣言します。

 

これからも、何らかの活動を、つずけてまいりますのでよろしくお願いします。

 

 

 

 

 

 

兵庫産伝統構法の家 刻み開始しました

朝、晩は過ごしやすくなりましたので、夏の終わりでしょうか?

伝統構法の刻み加工が始まりました。

 

 

 

牛梁

 

 

 

 

 

刻み

 

 

在来工法とは違い伝統構法で建築するには、この「刻み」作業が必要で僕の中の大工仕事で

一番重要と考えている工程です。

在来工法では、プレカットと呼ばれるオートメーションで部材が加工されていきます。

材料が機械の中に吸い込まれ、出てきたときには、出来あがっているという現状です。

スピードはとんでもなく速く、精度も高いのでしょうか?

しかし、機械が出来る仕事は、限界があるのでは?と思っています。

伝統構法(刻みのできる大工)は、経験と実力をフルに使います。

金物や、筋違は、耐力を数字ではじけるのですが、伝統構法による仕口などの加工は、計算できる

ものではありません。

耐震等級という結果を求めると、ギリギリ 1 といった所でしょうか?

そもそも耐震等級なんかを伝統構法建築に当てはめる方がナンセンス。

伝統構法の特徴である柔構造を無視しています。

建物の硬さを重要としていて、硬い伝統構法など存在しません。

しなやかに揺れなければ、地震大国日本で、耐えしのげないのではないでしょうか?

特に伝統構法場建てに関しては、建物と地面が滑りそのことで免震構造になるのです。

そんなことはお構いなしに、役所は伝統構法建築を縛り付け(規制がハード)ています。

この現状を何とかしない事には、伝統構法は潰されかねません。

微力ながら、何とか抵抗していますが、個人では何ともふがいないです。

誰か僕に賛同される方の連絡をお待ちします。