刻み仕事が始まりました。
刻みと言うのは,プレカット(コンピューター制御)で骨組みを加工するのではなく
大工による手加工で材木を加工し,棟上げ(建前)までの準備をすることです。
現在は、プレカット(コンピューター制御)加工が、当たり前で90%を軽く超えています。
では、なぜ、プレカット(コンター制御)が多いのか?
それは、やはり第一は、値段の安さが上げられます。
また、最近の建築は工期が短く2.3ヶ月ほどで、引渡までしてしまいます。
そういうことを考えると、プレカット(コンピューター制御)が、支流になるのは、
当然の流れかもしれません。
と言うのも、プレカット(コンピューター制御)は、刻み加工を1軒(40坪)あたり
一日で加工してしまいます。
オノウエハウスは1軒(40坪)なら、二ヶ月は掛かります。
なぜ、オノウエハウスはこの刻みの作業に手間を掛けるのか?
私たち、オノウエハウスは、この刻みの作業こそが大工の本来の仕事と考えます。
プレカット(コンピューター制御)では、まねの出来ない仕事です。
「より長寿命な家」 と考えると,木組みによる骨組みが重要となり、
材木と材木とを吟味しながら適材適所に配置し、またその材木の特性を活かさなければい
けません。
やはり、ここでは人間の経験が物を言うのです。
コンピューターは正確ですぐれているが、さすがに大工の目には、かなわない。
材木も人間も同じで、その固体のもつ「癖」があるのです。
集成材とは違い、無垢(自然)の材は、曲がります。痩せます。太ります。
その曲がり(癖)を利用するのです。
柱のように垂直に立つ材は、そうでもないのですが、横架材は、水平になるので
重力により、横に加重がかかります。
木の曲がりが下向きだったらどうなるでしょう?
本来の木の曲がり(癖)が下向きでそれに加えて重力がかかってしまう。
非常に悪い条件です。
重力(加重)に逆らうように、材木を使うということです。
まさに、適材適所です。
こういったことが、大工の経験、プレカット(コンピューター制御)では、出来ません。
たしかに、プレカット(コンピューター制御)のような、単価では出来ませんが、
家は大きな財産ですので、価値ある家を建てていただきたい。
オノウエハウスは、手刻みに「こだわり」をもち、日々努力を重ねております。