石場立伝統構法

今年も寒さがピークでしょうか?

外仕事は、寒さとも戦いです。

現在、二部屋ほどの、石場立伝統構法で、建築中です。

いつ建てても、かけや(木槌)でたたく音は、良い音色です。

コンコンと部材が競り合い込栓を打ち込むことで、ピッタリと吸いつけ合う。

伝統技法の精密さと、見た目の美しさは、作り手側も、納得です。

 

 

 

伝統構法石場立

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然素材の家

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然のものをごく自然に、木組みを多用し、構築していく伝統構法。

大工にとっても、棟上げは、仕事で一番緊張する工程ではないでしょうか?

しっかりと棟が収まったときの安堵感は、格別です。

次回、棟上げは、4月に予定しています。刻み加工が始まりです。

謹賀新年

 

新年あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

お正月は、福崎でも雪が降りました。

今年は、もう少し降りそうな感じです。

今年の最初の仕事は、大規模な修繕になっています。

築80年の古民家で、まず、屋根の葺き替えを行っています。と言っても屋根を取外し二階の階高を

伸ばそうとしています。昔の家は、こういった中二階(二階が低い)の家が多く現在では使い勝手が悪いです。

そこで、二階を居室にする為の工事です。

 

瓦

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古材

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

土台

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝統構法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木組み

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もちろん、すべてが意匠(構造が見える)おさめです。

木を組むことによって建物の剛性を高め、台風や地震に何十年も耐える事が出来ます。

やはり、伝統建築には金物は、必要ではないと考えておりますのでこういった仕事は必要になります。

 

大黒柱

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

古民家は、たいてい襖で仕切りますので、柱の数はしれていますが、壁も無いのに、自然災害に耐えてきています。

差し鴨居・足固め・土壁などの伝統工法によって、なされる技です。

欅の大黒柱は約30cmあります。100年先の未来へ残す仕事をしなければいけません。

 

黒田官兵衛

やっと黒田官兵衛館に行くことが出来ました。

先週も、近所まで言っておりましたが駐車場が満車で断念いたしておりました。

 
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僕は、歴史に疎く、写真が黒田官兵衛かどうか解らないですが、甲冑姿は勇ましく見かけた途端にカメラを

もっている自分でした。

姫路城と重なって良い感じでしょ。

しかし、戦国時代を生き抜いた人間って現代の世の中はどう見えるのでしょうか?

日本で言うと平和なようでも毎日、殺人など凶悪な事件の報道があり、政治もまた、解散総選挙などで

みんな自分の事しか考えられないのでしょうか?

政治と金の問題でよくもめていますが、僕的には政治資金を不正利用したものは、「10倍返し」

政治家は、よくスキャンダル辞任していますが辞めさせることで前進しているんでしょうか・・・

まあ、政治の事もよくわかりませんが、お金の問題は「10倍返し」  決定!!!

後、大手前公園で、姫路食博?があり、おでんと地酒のイベントが行われておりました。

昼前から日本酒をよばれて最高の一日でしたが、また現実に戻るんですよね・・・

 

 

 

 TV放送 予告

今回、縁あってサンテレビの「キラリけいざい」という番組で、尾上組の伝統構法が放送されます。

10分程度の番組ですが、一日、取材してもらい放送される運びとなりました。

 

11月2日  午後7時~   サンテレビ にて

是非ご拝見ください。

お掃除ロボット

最近、家電量販店でよく見るお掃除ロボットを買いました。

近代文明

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

非常によくできています。掃除ロボット自身が右に行ったり左に行ったり、中にちっさいおっさんでも

おりまんのか? 壁には絶対当たらないです。

音も割と静かで、留守中には大活躍?

しかし、愛犬とは不仲です。

 

世の中は便利になってきますが、果たしてそれは、人間にとっていいことなのか?

このお掃除ロボットにしても、人間が楽をし過ぎていざの時におっくうになってはしまいませんか?

少し不便な方が生きてる気がするとかしないとか。

家にしても、いまは高気密住宅でどの部屋もエアコンで空調管理ができますが、隙間風が入ってくるような

昔の家では、自然と家族が一部屋に集まってきて、暖を取っていたんでしょう。

それが家族団欒につながり、絆が深まると思うんです。

でも少しでも楽に生きようと思ってしまいますよね。  自分に喝を入れときます。

 

 

伝統構法の家 棟上げ

 

九月も終わりになりまして今年もあと三カ月になってしまいました。

三か月間の刻みを終えていよいよ建て前です。
込栓

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 
上棟式 伝統構法 自然素材

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

三日かけてようやく屋根が出来ました。

伝統構法建築の建前は、在来工法に比べ材料・仕口などが、かなり多いので組み上げるのに日数がかかります。

しかし組みあがった建物は非常に頑丈になるんです。材料は四寸以上でほとんどの材が表しです。

大工仕事と左官仕事がほとんどで日本の気候・風土に似あった建築です。

自然の恵み

うちの庭にスイカが・・・・

 
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何年か前にスイカの種を吐いていたのでしょう。

それ以来何もしてないのですが、突然小さなスイカがなっています。

植物のたくましさを痛感いたします。人もこうタフでないといけませんね。

 

 

植物

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

親指ほどの小さなスイカですが、もちろん食べれるんでしょう。

雨の水と太陽の光だけで文句も言わず身を付けたんです。立派です。

僕もこの小さなスイカに負けないよう頑張る決意をいたしました。

 

 

 

手刻み

手造りの家 刻み加工

今は、来月の棟上げに向け作業場で刻みの加工中です。

 

 

伝統構法建築の刻み

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

伝統構法

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世の中が、プレカット支流の中、尾上組は、手造りにこだわり、まだまだ頑張っております。

いろんなところに出かけるようになって、私と同じ想いを持っている大工さんと出会うことが多くなり

ましたが、世間では、伝統構法の認知度が低く、仕事に活かせていないのが現状でしょうか。

悲しいことに、工期に追われ、予算との格闘、最終的に伝統構法での家造りをあきらめてしまう

そういう話を多々聞きますが、僕が伝統的に継承されてきた日本建築を途絶えさせないために

何ができるのか?

幸いにも、今は理解あるお客さんに多く声を掛けていただいていますが、もっとこの日本住宅

が、繁栄ためには、やはり大工の仕事を見てもらう事でしょう。

本気で、住まいを考えるなら一度でもいいので、伝統構法の家を見学してください。

そして、体感してください。

 

いつでもお待ちいたしております。

 

四代目  尾上 結希     TEL 090-2352-5465

 

 

木材の自然乾燥

 

今、材木(桁・胴差)の米松を自然乾燥しています。

本来なら一年かけて陰干ししたいところですが工期の加減もあって、一日中扇風機をかけて

乾燥中です。

 

陰干し

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

自然乾燥

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

現在は、ほとんどが機械的に人口乾燥しています。

木造の材料(木材)は、乾燥さした後、加工していきますが人工乾燥と自然乾燥では材の状態

は、違ってきます。

人工乾燥は、もちろん乾燥期間は短縮できるんですが材質が落ちるような印象があります。

急激に加熱するので木材の持つ油(ねばり)が抜けのこぎりやのみをあてるとパサパサした感じです。

それに比べ自然乾燥は時間がかかり、割れが発生しネジレなど変形が大きいですが、なんだか

しっかりした感じです。割れが入ったとしても木材の耐力は変わりません(自然に割れる分には)

ところが、人工乾燥すると割れが内部に発生します。

これは、木組みで建てる伝統構法には不利に働きます。というのは伝統構法の木組みには

込栓・仕口などが多用されるので、内部割れによってひきつけ合う効果が薄れる可能性があり

材の使い方も慎重になります。

100年先の未来に建物が健在すると希望するなら、この期間は惜しまないでください。

伝統構法の建物の特徴に構造を表し(見える)にするとありますので、材木のほとんどが

仕上げ材料ですのでごまかしは、利きません。

プレカット加工などの在来工法の材料は大壁(見えない)が多く骨組みの材料の程度が気になります。

尾上組は、100年先、200年先を見据えた建築を手がけていますので工期がかかりますが、

手間暇をかけて、より丈夫で快適な家をと、日々精進しております。

よろしくご理解ください。

座学

 

日曜日に、月一の座学(伝統構法勉強会)がありました。

今回は、土壁研究者の講義でして、講師は東京の金田先生です。

先生は、最初に資源の話をされ、近年急激に資源が使われ、資源の枯渇が予想される。

必ず近い未来確実に枯渇すると言われました。

世の中が、急速に発展していく一方で、そういった問題が出ています。

確かに、便利にはなっているものの比例して資源を食い尽くしてしまっている。人類にとって

非常に危険な状況である。人口増加の中で、資源をどんどん使いその果ては、飢餓による

人類滅亡にまっすぐばく進中であると・・・

政府は、省エネ住宅を推奨すべく2020年には、「高気密・高断熱住宅しか認めない」

という間違った方向へ導いています。それは高気密・高断熱住宅が悪いわけでなく

高気密・高断熱にするには、資源をいっぱい使って人工的に断熱素材などを造る。

そこが問題ではないでしょうか?

そこでわれわれ、伝統を重んじる者ができる事、それはもっと自然を活用する。

そういうことで、住宅を建てる際、自然にあるものを自然に使う。日本では、木と土の家

であろう。と考えます。

今回の勉強会では、いかに自然に断熱するか?それは置き屋根などの伝統の技術

を見直すことで。置き屋根は、天井面と屋根面の間に通風層を設け屋根からの

放射熱を建物内に取り込ませない。そういう考えで充分日本の気候に対応できるんです。

この講義は、今後大工仕事に従事していく中で非常に考え深い講義になりました。

今、尾上組が推奨している建築工法が間違っていないと確信できる一日にもなりました。